9月13日(金)から15日に,長野運動公園総合運動場陸上競技場にて北信高校新人陸上競技大会が行われました.この競技会ではさまざまな競技が行われていましたが,その中の走幅跳びと三段跳びで作成した掲示板を使用しました.6月には混成競技大会の掲示板として,4桁の得点を表示させましたが,今回は競技者のゼッケン番号と跳んだ長さを表示させました.下の写真は掲示板を使っているときの様子です.
実際に使用してみるとさまざまなバグや新たな要求が現れました.ここではそのうちのいくつかを紹介します.
- 通信の遅延
掲示板に備わっているZigBeeモジュールはEndpointもしくはRouterになっており,コントロールを行うパソコンにはCoordinaterのZigBeeが繋がっています.また,掲示板とコントローラの間にRouterのZigBeeが付いている中継器があります.理想的には,掲示板のEndpoint→掲示板のRouter→中継器→コントローラのようにネットワーク接続されればよいのですが,場合によっては掲示板のEndpoint→コントローラのようになってしまうことがあり,この場合,通信の遅延や失敗を引き起こすことがありました.対策としては,ZigBeeのアンテナをよいものに変える,ネットワーク接続のトポロジーをユーザが行うなどが考えられます. - 8人未満の競技者しかいない場合の処理
走幅跳びと三段跳びは,3回の試技を行った時点で上位8名が4回~6回の試技が行えます.しかし,場合によっては8名未満の競技者しかいないことがありました.このような場合があることを想定していなかったため,正しく4回~6回の試技へ進むことができませんでした.対策はそれほど難しくなく,プログラムを一部変えれば直るはずです. - 途中から記録を入力する
大会運営上の何かのトラブルが発生すると,最初からすべての競技データが入力できなくなることがあります.実際,今回の競技会でものそのようなことが発生しました.今回作成したシステムでは,試技1から試技6へ順番に入力をユーザにさせるため,たとえば試技1を入力していないと試技2~6を入力できないようにしてありました.このようにしたのは,ヒューマンエラーを防ぐためでしたが,これがあだとなり,トラブルが発生したときに途中からデータを入れることができなくなりました.この対策としては,何らかの手続きを経れば途中からでもデータを入れられるようにします. - 現在の競技者が分からない
現在の競技者の結果はすぐに表示されるのですが,誰が競技しているかは分かりません.対策として,もう1台表示機があればそれに競技者の整理番号を表示できるようにします. - 電源の防水
この掲示板は防水の箱に納められているため,基本的には雨に強くできています.しかし,電源は通常のACアダプタとなっているため,雨に弱くなっています.対策としては,ACアダプタを収納できるケースを用いることがあげられます.
このように,いくつかの問題を次回の実践しようのときまでに対策しておきたいと思います.