降雪による損害は多岐にわたります.例えば道路に積もった雪です.除雪のタイミングをいつにすれば効率的なのか,そのためには各地の積雪量を把握する必要があります.飛行場でも同じように除雪のタイミングが重要です.それにより,飛行機の離発着に影響します.このような積雪量の計測にはこれまで目視によるものや,超音波もしくはレーザー光による計測が行われてきました.しかしどれもコスト面や精度面で課題があります.そこで画像解析による積雪量の推定を行うシステムの開発を行っています.下に概要図を示します.
画像の撮影にはカメラを用います.ただ撮影しただけでは積雪量を優位に推定できあせん.このため,乳白色の目盛り付き棒の内側にLEDライトを入れ,撮影場所に適した色にします.また,棒に影がなるべく入らぬよう,投光器により棒を一定の方向から光を当て続けます.このカメラはじめすべてのデバイスを制御するのが制御基板です.制御基板にはRaspberry Piを用いています.また,カメラや制御基板を収めるケースが曇ってしまわぬよう,防曇ファンを備えています.どのタイミングでファンを回せばよいかを推定するため,ケースの内側と外側にそれぞれ温湿度センサを取り付けます.以上のようなシステムを現在作成しています.