部品の選定もほぼ終わりましたので,続いて部品の配置図を作成しました.ここで作る配置図は,部品をハードウェアとしてみたとき,どの基板に配置するか,また,どのように接続されるかを表すためのものです.
本来,配置図を作成するときにはUMLにある配置図(Deployment Diagram)を使うことが通常です.しかし今回は,次の理由でコンポーネント図を使用しています.
1.配置図ではクラスは使えないから
今回,各種UML図を作成するにあたり,astah*を使用していて,すべてのファイルは1つのastah*ファイルにまとめられています.そのファイルの中で,すべての部品をクラスとして登録してあります.ところで配置図では,ノードとコンポーネントを使いますが,クラスとノードは異なるため,クラスを配置図に貼り付けることはできません.そのため,クラスとしてある部品を配置図に入れるには,新たにノードを作成する必要があるのです.これでは大変扱いづらいため,コンポーネント図を使用することとしました.
2.コンポーネント図ではコネクタをポートとして表現できるから
基板にはいくつかのコネクタがあり,それらを接続していく様子を表すとき,コンポーネント図ではポートを使用することができます.また,ポートの型として,使用するコネクタを表すクラスをあてることで,どのようなコネクタを使っているかも表現できます.
作成した配置図(コンポーネント図)は下のようなものです.
通常の配置図であれば,多重度により部品の個数を表現することができますが,コンポーネント図ではそれができないことがこの図の難点です.