スキャン部から駆動部の間で赤外線を媒体とする通信を行います.
搬送波は赤外線受信モジュールIRM-3638N3の仕様より38[kHz]となります.また,今回の通信方式はPPM(Pulse Position Module)とすることとしました.こちらに赤外線通信の仕様をまとめておきました.
今日は,スキャン部のマイコンにより搬送波38[kHz]の信号を駆動部へ送信した様子を報告します.まず,スキャン部から送信された信号を示します.下に示したのは,赤外線LEDの端子とグランドの間の信号をオシロスコープで観察したものです.Highの時にはLEDは消灯し,Lowの時にはLEDは点灯します.Lowの時,つまりLEDを点灯させるときには,細かい波である38[kHz]の搬送波を出力しているため,水色で塗りつぶされたようになっています.
下の図は,Lowである区間を拡大したものです.上記の図では,塗りつぶされたようになっていましたが,実際には下図のように細かな搬送波が出力されています.周波数38[kHz]の周期はその逆数である26[μs]であることが読み取れます.
次に,出力された信号を受信している様子を示します.駆動部についている赤外線受信モジュールIRM-3638N3の端子をオシロスコープで観察しました.下の図をご覧ください.今回の回路では,光を受けるとLow,光を受けないとHighとなるようになっています.注目すべきは,スキャン部では搬送波が出力されていましたが,受信モジュールから得られる信号ではそれがありません.この理由は,受信モジュールの内部で38[kHz]の搬送波を受信したら,Lowを出力するようになっているからです.
次に行うことは,駆動部で受信した信号を解析し,それにもとづいて動作することです.