• 湿地の維持管理を目的とした環境計測用水位計及び天候計の制作

    本研究では, 長野県にある湿地帯の大谷地の環境保全というコンセプトで制作を行った.大谷地とは, 長野県飯綱山の山麓に位置する自然保護公園である.ここには多種多様な生態系が存在しており, 水芭蕉, 立金花, 二輪草などの植物が群生している. そのような場所であるが, ヨシが大量に繁茂している. この植物には水質浄化の効果があり必ずしも悪いことばかりではないのだが, この大谷地という場所においては観光地であるためヨシの繁茂は景観破壊につながり, 観光資源としての価値の低下を招く事態となる. そこで気象庁から得られる湿地上流部の雨量データと大谷地の地下水, 湿地の下流にある河川, それぞれの水位を計測するとともに, それらを照らし合わせることで水位の増減から植物によって起きた蒸発量を調査する. その結果, 大谷地の観光資源としての価値の低下を防ぐ一助となることが本研究の目的である.
  • 体力測定結果管理システムにおける測定機器の開発

    健康教育の一環として体力測定を実施している.体力測定には握力,長座体前屈,開眼片脚立,上体起こし,6 分間歩行,10m 障害歩行の計6 種目がある.現状の体力測定の流れは,各種目において,まず測定を行い,測定者本人が測定結果を紙に記入し,そして担当者が端末を用いてデータベース上に登録をしている.
    しかし,測定者が測定結果を誤って記入することや,担当者がデータベース上に登録する際に誤って入力する可能性が0 ではない.また,体力測定を行うにはデータの入力や測定のサポートを行う担当者を配置する必要があり,体力測定を行うハードルが高くなっている.そこで本研究では,体力測定における測定結果のデータ収集を自動化することにより,測定結果を正確に記録することと気軽に体力測定を実施できるようにすることを目的とする.複数ある体力測定項目の中でも,特に握力の測定機器について開発を行った.
  • GPS を用いた自走車の開発

    学校の校庭などにサッカーコートを作るために炭酸カルシウムを使い白線を引く. このときセンターサークルのような曲線を含むものは上から見ることができないため白線を引くのは困難である. そこで横30cm 縦45cm高さ15cm ほどの小型自走車(ローバ)を用いて,GPS で位置情報を取得しながら自動で運転できるようになることを目標としている.
  • 鳥獣識別機能付き登山者カウンタの開発

    現在使用されている登山者カウンタの多くは,赤外線やレーザ光を用いたセンサによりカウンタの前を横切った動体を登山者として計数している.この登山者カウンタでは,動く物体であればたとえシカやクマなどの鳥獣でもカウントしてしまうことが問題である.そこでカメラにより撮影した画像を機械学習モデルで人のみを認識し,登山者数を正確に計測することでこの問題を解決することができると考えた.