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Details
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Written by: 芦田和毅
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登山者カウンタの開発~動体検出~
日本の登山口には登山者カウンタが設置されていることがある.その多くは赤外線を利用してカメラを横切った回数をカウントする方式である.この方式では,人間以外の獣などを誤ってカウントしてしまう問題が生じている.そこで本研究ではWebカメラを横切って動いている物体 (動体) を検出し画像として動画から抽出する.結果は動体の追跡精度が低く登山者カウンタの実用性はないが,機械学習の学習データの生成では実用性があった.
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登山者カウンタの開発~画像分類~
本研究では,登山者カウンタの開発の一部として画像分類のシステムを作成している.画像分類は,CNNモデルを使った機械学習を用いて行っている.実装するデバイスは,NVIDIA社のJetsonNanoである.画像データを集め,モデルを学習させた結果,正解率は95%を超えている.また,JetsonNanoで動作させるためにモデルを軽いモデルに変換し,実際に動作させることができた.
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陸上競技大会補助用AMRの開発
現在陸上競技の大会では,選手が着ている防寒着や道具を人力もしくは有人自動車でゴール地点まで搬送している. 荷物を搬送するAMRを開発することによって,スタッフの負担軽減が期待できる.本研究では,陸上競技大会補助用AMR開発のために,小型と中型のローバの設計・製作,自律走行の動作確認を行った.中型ローバは100[m]を3分程度で走行可能で耐荷重も大きくすることができた.小型ローバはGPSを利用した自律走行が可能になった.
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画像解析による積雪量の推定
日本の空港では,滑走路の雪氷状況がリアルタイムに把握できず,運航効率の低下を招いている.この問題は,画像解析により積雪量を高精度に推定する方法で解決できると考えられる.具体的には,積雪深を測定するための測定棒を地平面に設置してカメラで撮影し,目盛りを読み取る.投光器を用いない環境下での実験の結果,目盛りの読み取り正解率は53%となった.今後,投光器を用いて測定棒に均一に光を当てることで精度が上昇することが見込まれる.
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体力測定結果管理システムにおける本部機器の開発
現在健康教育の一環として,主に高齢者を対象とした体力測定が実施されている.健康教育とは,地域住民の健康寿命を延ばすための取り組みの総称であり,世界で重要性が認知されている.体力測定の測定項目は6種類あり,体育館などでそれぞれ並行して行われる.現状の体力測定では,測定者が測定用紙に結果を項目ごとに手書きで記入し,その後,結果をまとめるためにコンピュータへ入力している.しかしこの方法では集計に時間がかかるため,被測定者に結果をその日のうちに伝えることができない.加えて,手書きによる記入ミスやコンピュータへの入力ミスが起こる恐れがある.そこで,それぞれの測定結果を自動的に無線通信で集約し,結果用紙をスプレッドシート上で整形して印刷するシステムを開発している.このシステムを体力測定結果管理システムと呼ぶ2).これまでの研究において,個人別測定結果を出力するプログラムの作成,TWELITEを用いた通信テストを行った.本研究では,このシステムのうち,測定機器から無線通信モジュール(TWELITE)を用いた無線通信により受信した測定結果を集約し,その後に印刷する機能を持つ本部機器を開発する.具体的には,無線通信を行うために必要となるライブラリの作成,アプリケーションからデータベース(以下,DB)を操作するクラスの実装,測定機器と本部機器間の通信の実装に取り組んだ.