• 競歩競技違反管理システムにおける審判員用通信機器の開発

    現在のトラックを用いた競歩競技運営では,競技者の歩型違反を監視する審判員5人と主任審判員の他に各審判員から主任審判員へと違反情報を伝達するための補助員を必要としている.補助員は,競技者が現在の違反状況を確認するためにフィニッシュライン付近へ設置されている告知板の情報更新にも必要とされている.こうした補助員を用いた情報伝達は,違反情報や失格通知を迅速に競技者へ伝達できない原因となっている.また,必要人員増加による運営負担の増加にもつながっている.そこでこのような問題を解決するために,無線通信を用いた競歩競技違反管理システムを開発し,既存の競歩競技運営を代替することで,競技運営での人員削減や違反情報の自動収集による集計の簡略化,競技者への速やかな違反情報の伝達を実現し,競技運営の効率化を行うことを目的とした.本研究では,違反管理システムにおいて,各審判員と本部間や競技者と各審判員間の通信を実現する“審判員用通信機器”の開発と審判員が違反情報を入力するための“違反情報入力端末”で動作するアプリケーションの通信関連の機能改良を行った.
  • GO/NO-GO課題アプリケーションの開発

    脳の認知機能を測定するテストとして「GO/NO-GO課題」というものがある.現在,このテストは専用に開発された検査機器を用いて行われている.本研究では,このテストをAndroidスマートフォンやタブレット上で動作し,データベースにその結果を保存できるアプリケーションを開発した.このアプリケーションを使用する被験者が高齢であるため,音声ガイドを伴うチュートリアルや大きいフォントによる文章の掲示などの配慮をしてある.
  • 災害時における被害状況把握を目的とした空撮映像送受信システムの開発

    災害発生時の被害確認を迅速に行うためには空撮が有効である.近年はマルチコプタを用いることが多いが,山間部では障害物が多いために無線通信が難しい.そこで回折性の高い920MHz帯の周波数の電波を用いた無線通信を利用し,画像をリアルタイムで送信できるシステムを開発している.この時,マルチコプタの位置を把握し画像送信先にあるアンテナをマルチコプタの方向に動かすことで,効率的な画像送信が行える.そこで本研究では,位置情報を送信できるようシステムの改良を行った.
  • 電子部品管理システムの開発

    筆者の所属する研究室では,Excelファイルで電子部品の在庫管理を行っている.しかし,複数人で1つのExcelファイルを編集するとデータの衝突が起こる可能性がある.また,情報が複数のシートにまたがる場合,検索する労力を要する.そこで,DBを用いて情報を一元管理し,加えてネットワークを経由してDBを管理するWebアプリケーションを開発することで上記の問題を解決するシステムの開発を行った.利用者にアンケートを行った結果,既存の手法よりも便利になったという感想を多く得られた.
  • 建設現場で利用可能な気象観測ロボットの開発 -中央処理機における無線通信システムの開発-

    毎年,夏になると熱中症が多く発生し,死傷災害が多発している.特に建設業の熱中症発生率は非常に高い.筆者が所属する研究室では,熱中症予防を目的とした気象観測ロボットの開発をこれまで行っている.本研究では,気象観測ロボットを構成するモジュールのうち,気象観測センサから送られた気象データの処理や,屋外に設置する大型ディスプレイへの表示を行うモジュール間の無線通信を可能にした.