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今日,4台のXbeeが亡くなりました.死因は過電圧でした.この文書ではそれらのXBeeのことを忘れないようにするため,書き記すものです.

今回のように多くの犠牲を出してしまった原因のひとつにXBeeの予想できない動きをすることが挙げられます.例えばXCTUによりXBeeの設定値を読み書きできないことがたまに起こることです.最初の犠牲者が出たとき,私はそれが「何かの拍子に」起こったのだろうと思いました.そして,たぶんそのうち直るものだと信じていました.さらに悪いことに,手元にあったXBeeのうち,2個がこの症状になっていたのです.こうして,最初に2個のXBeeを壊してしまいました.

2個のXBeeが動かなくなった時点で,さすがに何かこれまでとは違うことが起こっていることに気がつきました.この時点で分かったことは,12[V]のACアダプタを使ったときには正しく動作するにもかかわらず,12[V]の鉛蓄電池を使うとXBeeが動かなくなる,というものでした.そこで,同じように鉛蓄電池をつないでいて,正しく動作している回路との差異を考えてみることにしました.その結果,鉛蓄電池をこのターミナルブロックにより接続するのではなく,このDCプラグにより接続していることに気がつきました.そこで,この方式に直し,これまで動作していたXBeeを使ったところ正しく動作してくれました.

実は,このように正常動作したことが更なる犠牲者を出してしまいました.あとになってもよく分からなかったのですが,なぜかこのXBeeだけは壊れなかったのです.気がつくと,U.FLのXBeeの手持ちが残り1個になっていました.実は4日後に通信実験をあるアンテナで行おうとしていたため,これがないと実験ができなくなってしまうのでした.そこにきて先ほどのトラップです.なぜか先ほどのワイヤアンテナのXBeeでは動作してくれましたので,残り1個のU.FLのXBeeをつないだのでした.結果はまたもやお亡くなりになってしまいました.

ということは,U.FLとワイヤアンテナには何か違いがあると思い,今度は別のワイヤアンテナのXBeeをつないでしまいました.これまでこのモジュールはかなり優秀に動作していたのですが,この回路につないだところ壊れてしまいました.

以上,4台のXBeeが壊れてしまったわけです.このように多くの犠牲が出た段階で,やっとXBeeの電源付近がおかしいのではとのことになり,オシロスコープで調べてみました.その結果,鉛蓄電池が発振し,それを入力している3.3[V]レギュレータが10~5[V]の電圧になっていました.そこで,鉛蓄電池が接続される基板付近に100[μF]のコンデンサを入れたところ,発振も収まり,レギュレータも正しく3.3[V]出力するようになりました.なぜ発振したかについてですが,3.3[V]レギュレータの入力電圧定格が14[V]であり,一時的にそれを超えたため発振したものと推測されます.教訓としては,いつでも入力電源には100[μF]程度のコンデンサを入れるべきである,ということです.以後気をつけます.そして,壊れた4台のXBee,ごめんなさい.

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